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Appleのことになると・・・

 アップルコンピュータについてこんなニュースを見ました。産経新聞です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060604-00000007-san-bus_all

 「独自路線を変更」と書いてありますが,アップルほど独自路線を突き進めているメーカーはないと思います。

 この記事に書かれてある「コンピュータの頭脳を従来の IBM から Windows パソコンで良く使われている Intel に変わった」事は言ってみればトヨタがエンジンを内作するかヤマハから調達するかの違いであって,エンジンが変わってもトヨタとしてのブランドイメージをより良くするために内装やデザイン,質感など製品として企業イメージを決定するトータルなものはトヨタが責任を持ってインテグレーションしているのと同じ事ですよね。

 今回はかなり辛口に書きますが,知識やポリシーの無いメディアは特別な存在に対してセンセーショナルに書き立て過ぎです。私,産経新聞と毎日新聞は新聞じゃないと思ってますので,余計にそう思っているのかも判りませんが・・・商業的にはサンケイグループは優秀なのかも判りませんけれど,両紙ともフリーペーパーのように思えて仕方がありません。鹿内さんがやってたころの「サンケイ(産業と経済)」の方向性を思い出したらどうなんだ,とか感じたり。

 Mac が Windows を起動できるようになったのだって,私たちの意見は正反対で,

●経済戦略的には高速な Windows マシンとしてアップルのハードウェア売上を増やす
●ソフト戦略的には Windows を起動できる事によってそれを呼び水として MacOS の優秀さに触れる機会を与える

 と,言わば Windows しか使った事が無い人たちの「ために」わざわざアップルがそんな手間をかけているわけで。

 コンピュータ企業の評価に「シェアが低い」と言う項目が良くあげられますが,シェアが低くても高収益であればそれはそれで優秀なわけで,アップルは借り入れは無いですし(まぁマイクロソフトもデルもないでしょうけど),シェアが低いと言うのは決して「製品が悪い」と言う意味ではありません。シェアが低くて悪いのならベンツや BMW に乗るなよ,みんな。フェラーリだって良く壊れるけどそれを楽しんだりして乗ってるじゃない。

 と,言う訳で,Apple のことになると過剰な反応を示すメデイアと藤森のお話でした。